前回に引き続き、気密が必要な理由を話していきますね。
その前に、、、 質問です。
あなたは、マンションの住んだこと、 あるいは、訪れたことってありますか?その時に、 「息苦しさ」を感じたことってありますでしょうか?
もし、マンションで「息苦しさ」を感じないのであれば、 大丈夫、 あなたも「高気密」な住宅に住むことが可能です。最近のマンションの気密性 C値は1.0程度で、 これは、木造のしっかり施工された高気密住宅のC値とほぼ同じ。
「高気密」って言葉に、「息苦しいかも」というアレルギー症状が出てしまう方もいますが、 (特に建築家や工務店さん)心配しなくても全然、大丈夫です。
ダースベーダーさん、あなたが息苦しいのは、マスクの所為です(笑)
むしろ「中気密」が良いとか言っている専門家や、 次世代省エネ基準ギリギリのハウスメーカーには要注意です。これから話す理由で、あなたの大切なマイホームは、気密がないばっかりに、その価値を失ってしまうかもしれません。
さて、気密が必要な理由とは、
1.隙間風をなくし、省エネ化と室内の快適さを確保
2.外壁の断熱性の低下の防止
3.外壁内の結露の防止
4.換気をしっかり行うため
でしたね。今日は、
1.隙間風をなくし、省エネ化と室内の快適さを確保
について話します。
気密のないスカスカの家が寒い理由
気密、と言って、真っ先に思いつくのは、 「隙間風がなくなる!」ってことではないでしょうか?2×4の住宅は構造的に隙間が出来にくいのですが、 日本の伝統的な在来木造住宅は、 普通に作ってしまうと、 隙間だらけです。冬、家の隙間から外気が入ってしまっては、 いくら壁に断熱を詰め込んでも、 部屋は暖まりにくいですよね。
特に足元に風が吹くようなあの嫌な感じ、 不快極まりないですよね。この原因は二つあって、 一つは、 窓で冷えた空気が床を這うように流れる、 コールドドラフト現象です。 吹抜けがある家に多くみられますね。 こちらは、窓の断熱性能の問題です。
そしてもう一つが、 暖房で暖まった空気が天井まで登って外に漏れることで、 床下から冷たい外気を引っ張ってしまう ことによります。
暖かい空気は上にいきます。 これを利用したのが熱気球です。
家を気球だと考えてみよう
では、家を気球だと考えてみましょう。
気球での快適なフライトに必要なことは何でしょうか? 兎にも角にも、 気球の球皮(エンベロープ)から空気が漏れないことです。
では、球皮に穴が開いたらどうなるのか? いくら燃料を使って、空気を暖めても、 そもそも飛ぶことさえできないでしょう。
暖まった空気が寒空に消えていってしまうのであれば、 これは焚き火と同じです。趣はありますが(苦笑)、 これでは、家は暖かくはなりませんよね。
快適なフライト(生活)がしたければ、 あなたにまず必要なのは、 しっかりした気密です。
暖房が、焚き火にならない、 最低ラインのC値は2.0になります。残念ながら、 このC値をクリアしている住宅は多くないのが現状です。
次回は、2.外壁の断熱性の低下の防止 について話しますね。
では!
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